夏目漱石梦十夜Word文件下载.docx

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 それから星の破片の落ちたのを拾って来て、かろく土の上へ乗せた。

星の破片は丸かった。

長い間大空を落ちている間に、角が取れて滑かになったんだろうと思った。

抱き上げて土の上へ置くうちに、自分の胸と手が少し暖くなった。

 自分は苔の上に坐った。

これから百年の間こうして待っているんだなと考えながら、腕組をして、丸い墓石を眺めていた。

そのうちに、女の云った通り日が東から出た。

大きな赤い日であった。

それがまた女の云った通り、やがて西へ落ちた。

赤いまんまでのっと落ちて行った。

一つと自分は勘定した。

 しばらくするとまた唐紅の天道がのそりと上って来た。

そうして黙って沈んでしまった。

二つとまた勘定した。

 自分はこう云う風に一つ二つと勘定して行くうちに、赤い日をいくつ見たか分らない。

勘定しても、勘定しても、しつくせないほど赤い日が頭の上を通り越して行った。

それでも百年がまだ来ない。

しまいには、苔の生えた丸い石を眺めて、自分は女に欺されたのではなかろうかと思い出した。

 すると石の下から斜に自分の方へ向いて青い茎が伸びて来た。

見る間に長くなってちょうど自分の胸のあたりまで来て留まった。

と思うと、すらりと揺ぐ茎の頂に、心持首を傾けていた細長い一輪の蕾が、ふっくらと弁を開いた。

真白な百合が鼻の先で骨に徹えるほど匂った。

そこへ遥の上から、ぽたりと露が落ちたので、花は自分の重みでふらふらと動いた。

自分は首を前へ出して冷たい露の滴る、白い花弁に接吻した。

自分が百合から顔を離す拍子に思わず、遠い空を見たら、暁の星がたった一つ瞬いていた。

「百年はもう来ていたんだな」とこの時始めて気がついた。

做了这样一个梦。

我抱着胳膊坐在女人枕边,仰躺着的女人温柔地说:

我将要死了。

女人的长发铺陈在枕上,长发上是她那线条柔美的瓜子脸。

白晰的脸颊泛出温热的血色,双唇当然也是鲜红欲滴。

怎么看也看不出将要死去的样子。

可是,女人却温柔且清晰地说:

我也感到,女人真的快要死了。

于是,我俯视着她的脸再度问说:

是吗?

妳快要死了吗?

女人睁大双眸,回我说:

是啊,我一定会死。

在那双大又湿润的眸中,细长的睫毛包裹着一片漆黑。

而黝黑的眼眸深处,鲜明地浮泛着我的身姿。

我眺望着这双深邃无底的黑瞳色泽,暗忖,这模样真会死吗?

然后恳切地将嘴凑近枕边再问:

妳不会死吧!

没事吧!

女人极力张开昏昏欲睡的双眸,依旧温柔地回说:

可是,我还是会死的,没办法呀。

我接二连三地问她:

那,妳看得到我的脸吗?

她轻轻笑说:

看,在那儿嘛,不是映在那儿吗?

我沉默地自枕边移开脸庞。

抱着胳膊,依旧不解,她真的非死不可吗?

过了一会,女人又开口:

「我死了后,请你将我安葬。

用偌大的真珠贝壳挖掘一个深坑,再用天河降落的星尘碎片做为墓碑。

然后请你在墓旁守候,我会回来看你的。

我问她说,什么时候会回来。

「太阳会升起吧,又会落下吧,然后再升起吧,然后再落下吧……当红日从东向西,从东方升起又向西方落下这当儿……你能为我守候吗?

我不语地点点头。

女人提高本来沉稳的声调说:

「请你守候一百年。

」又毅然决然地接道:

「一百年,请你一直坐在我的墓旁等我。

我一定会回来看你。

我只回说,一定会守候着。

刚说完,那鲜明映照在黑色眼眸深处的我的身影,竟然突兀地瓦解了。

宛如静止的水突然荡漾开来,瓦解了水中的倒影一般,我正感到自己的影像好像随泪水溢出时,女人的双眸已嘎然闭上了。

长长的睫毛间淌出一串泪珠,垂落到颊上……她已经死了。

然后,我到院子用真珠贝壳开始挖洞。

那是个边缘尖锐,大又光滑的真珠贝壳。

每当要掘土时,都可见贝壳里映照着月光闪闪烁烁。

四周也飘荡着一阵湿润泥土的味道。

深穴不久就挖好了。

我将女人放置其中,再轻轻蒙覆上柔软的细土。

每当要覆土时,都可见月光映照在贝壳上。

然后我去捡拾掉落在地的星尘碎片,轻轻搁在泥土上。

星片是圆的,或许是在漫长空际坠落时,逐渐被磨去了棱角。

当我将星片抱起搁放在土堆上时,觉得胸口及双手有了些许暖意。

我坐在青苔上。

抱着胳膊眺望着圆形墓碑,想着,从现在开始我就得这样等候一百年。

然后,正如女人所说,太阳从东方升起了。

那是个又大又红的太阳。

然后,再如女人所说,太阳从西方落下去了。

火红地、静谧地落下去了。

我在心里数着,这是第一个。

不久,嫣红的太阳又晃晃悠悠地升起。

然后,再默默地西沉。

我又在心里数着,这是第二个。

如此第一个、第二个地默数着当中,我已记不得到底见了几个红日。

无论我如何拼命默数,数不尽的红日依然持续地越过我的头顶。

然而一百年依然还未到。

最后,我眺望着满布青苔的圆墓碑,不禁想着,是否是被女人骗了。

看着看着,墓碑下方,竟然斜伸出一条青茎,昂首向我逼近。

眨眼间即伸长到我胸前,然后停住。

摇摇晃晃的瘦长青茎顶上,一朵看似正微微歪着头的细长蓓蕾,欣然绽放开来。

雪白的百合芳香在鼻尖飘荡,直沁肺腑。

之后自遥不可知的天际,滴下一滴露水,花朵随之摇摇摆摆。

我伸长脖子,吻了一下水灵灵的冰凉雪白花瓣。

当我自百合移开脸时,情不自禁仰头遥望了一下天边,远远瞥见天边孤单地闪烁着一颗拂晓之星。

此刻,我才惊觉:

「原来百年已到了。

第二夜

 和尚の室を退がって、廊下伝いに自分の部屋へ帰ると行灯がぼんやり点っている。

片膝を座蒲団の上に突いて、灯心を掻き立てたとき、花のような丁子がぱたりと朱塗の台に落ちた。

同時に部屋がぱっと明かるくなった。

 襖の画は蕪村の筆である。

黒い柳を濃く薄く、遠近とかいて、寒むそうな漁夫が笠を傾けて土手の上を通る。

床には海中文殊の軸が懸っている。

焚き残した線香が暗い方でいまだに臭っている。

広い寺だから森閑として、人気がない。

黒い天井に差す丸行灯の丸い影が、仰向く途端に生きてるように見えた。

 立膝をしたまま、左の手で座蒲団を捲って、右を差し込んで見ると、思った所に、ちゃんとあった。

あれば安心だから、蒲団をもとのごとく直して、その上にどっかり坐った。

 お前は侍である。

侍なら悟れぬはずはなかろうと和尚が云った。

そういつまでも悟れぬところをもって見ると、御前は侍ではあるまいと言った。

人間の屑じゃと言った。

ははあ怒ったなと云って笑った。

口惜しければ悟った証拠を持って来いと云ってぷいと向をむいた。

怪しからん。

 隣の広間の床に据えてある置時計が次の刻を打つまでには、きっと悟って見せる。

悟った上で、今夜また入室する。

そうして和尚の首と悟りと引替にしてやる。

悟らなければ、和尚の命が取れない。

どうしても悟らなければならない。

自分は侍である。

 もし悟れなければ自刃する。

侍が辱しめられて、生きている訳には行かない。

綺麗に死んでしまう。

 こう考えた時、自分の手はまた思わず布団の下へ這入った。

そうして朱鞘の短刀を引き摺り出した。

ぐっと束を握って、赤い鞘を向へ払ったら、冷たい刃が一度に暗い部屋で光った。

凄いものが手元から、すうすうと逃げて行くように思われる。

そうして、ことごとく切先へ集まって、殺気を一点に籠めている。

自分はこの鋭い刃が、無念にも針の頭のように縮められて、九寸五分の先へ来てやむをえず尖ってるのを見て、たちまちぐさりとやりたくなった。

身体の血が右の手首の方へ流れて来て、握っている束がにちゃにちゃする。

唇が顫えた。

 短刀を鞘へ収めて右脇へ引きつけておいて、それから全伽を組んだ。

――趙州曰く無と。

無とは何だ。

糞坊主めとはがみをした。

 奥歯を強く咬み締めたので、鼻から熱い息が荒く出る。

こめかみが釣って痛い。

眼は普通の倍も大きく開けてやった。

 懸物が見える。

行灯が見える。

畳が見える。

和尚の薬缶頭がありありと見える。

鰐口を開いて嘲笑った声まで聞える。

怪しからん坊主だ。

どうしてもあの薬缶を首にしなくてはならん。

悟ってやる。

無だ、無だと舌の根で念じた。

無だと云うのにやっぱり線香の香がした。

何だ線香のくせに。

 自分はいきなり拳骨を固めて自分の頭をいやと云うほど擲った。

そうして奥歯をぎりぎりと噛んだ。

両腋から汗が出る。

背中が棒のようになった。

膝の接目が急に痛くなった。

膝が折れたってどうあるものかと思った。

けれども痛い。

苦しい。

無はなかなか出て来ない。

出て来ると思うとすぐ痛くなる。

腹が立つ。

無念になる。

非常に口惜しくなる。

涙がほろほろ出る。

ひと思に身を巨巌の上にぶつけて、骨も肉もめちゃめちゃに砕いてしまいたくなる。

᭫穅鞕갼낤穅᭫

 それでも我慢してじっと坐っていた。

堪えがたいほど切ないものを胸に盛れて忍んでいた。

その切ないものが身体中の筋肉を下から持上げて、毛穴から外へ吹き出よう吹き出ようと焦るけれども、どこも一面に塞がって、まるで出口がないような残刻極まる状態であった。

 そのうちに頭が変になった。

行灯も蕪村の画も、畳も、違棚も有って無いような、無くって有るように見えた。

と云って無はちっとも現前しない。

ただ好加減に坐っていたようである。

ところへ忽然隣座敷の時計がチーンと鳴り始めた

 はっと思った。

右の手をすぐ短刀にかけた。

時計が二つ目をチーンと打った。

退出师傅房间沿着走廊折回自己房间时,只见房里已点上昏黄的座灯。

单膝跪在座垫,拔去灯芯时,花形的丁香油噗咚掉落在朱漆的灯台上。

同时房间也顿时明亮起来。

纸门上的画出自芜村(译注:

与谢芜村,1717-1783,是俳人亦是画家)之笔。

墨色的柳枝浓淡分明,远近散布在画中,打着哆唆的渔夫斜戴着斗笠,走在堤防上。

壁龛上挂着文珠菩萨的挂轴。

香已燃尽,但房间角落仍飘荡着香味。

这是个偌大的寺庙,附近一带万籁俱寂,冷森森地毫无人迹。

圆形座灯的影子映照在黑漆漆的天花板上,仰头一望,总觉得影子活像是有生命似的。

我依然单膝跪在座垫,再用左手卷起座垫,右手伸进去一探,那东西果然还在。

既然在就不用担心。

把座垫铺平,再盘坐其上。

你是武士。

既是武士,不可能无法开悟。

师傅如此说道。

又说,看你修行了这么多天仍无法开悟,你大概不是武士,是人类的渣滓。

我笑着回说,您生气了?

师傅愤愤回道,不甘心的话拿出你已开悟的证据出来!

说完把头转向他方。

真是岂有此理。

待隔壁大厅壁龛前的座钟下次敲响前,我一定开悟给你看。

等我开了悟,再入师傅的房间。

那时,再以我的悟道交换师傅的首级。

若无法开悟,便无法夺取师傅的性命。

所以,我非要开悟不可。

因为我是武士。

若无法开悟,只能自刃。

武士一旦受辱,怎能苟且偷生?

不如死得壮烈。

想着想着,手又不自觉地伸进座垫下。

顺手抽出一把朱鞘短刀。

紧握着刀柄,甩掉刀鞘后,冷峻的刀光瞬时划亮昏暗的房间。

宛如有一样骇人的东西,自我手中嗖嗖奔逃出去一般,然后再聚集在刀锋上,将所有的杀气凝聚于一个点上。

当我凝视着这把被缩聚成针头形状,又在尖端被强迫磨尖的锋利刀刃,顿时兴起一股想扎人的冲动。

全身的血液均流向右手手腕,使得握住刀柄的手掌湿黏黏的。

双唇抖颤不已。

将短刀收进鞘内搁置在右后方,我结跏扶坐。

……赵州曰无。

何谓无?

我咬牙切齿地骂了一声臭和尚。

由于臼齿咬得太用力,鼻孔猛冒热气。

太阳穴抽筋得很痛。

双眼也睁得比平常大两倍。

我看得到挂轴。

看得到座灯。

看得到榻榻米。

更看得到师傅的光头。

甚至听得到师傅咧嘴嘲笑的声音。

真是岂有此理的臭和尚。

说什么也得砍下他那个光头下来。

好,我就悟给你看。

舌根不停地念着“无”、“无”。

明明在念着无,我还是闻得到房里的香味。

搞什么鬼?

也不想想自己只是根香!

我出其不意地握紧拳头不停殴打自己的头。

再咯咯作响地咬紧臼齿。

两腋汗如雨下。

背脊僵硬得像木棒。

膝盖骨突然疼痛不堪。

即使膝盖骨折了,我也不在乎。

可是,好痛。

好难受。

“无”却久久都不显现出。

以为已进入“无”的境界了,却立刻被疼痛拉回。

气死我了。

既懊恼又不甘心。

双颊泪如泉涌。

我真想一头栽到巨岩上,来个粉身碎骨。

不过,我还是强忍着痛苦扶坐着。

即使胸腔充满无法忍受的苦闷,我还是忍住了。

那股苦闷急躁地想抬高我全身的筋肉,再自毛孔往外逃窜,可是四面八方都被堵住了,找不着出口,状况极为狼狈。

不久,我有了异样的感觉。

座灯、芜村的画、榻榻米、棚架,好似都消失了,可是又好似都仍存在着。

话虽如此,这并不表示“无”已现身在我眼前。

我只是马马虎虎坐着而已。

然后,隔壁房间的座钟开始响起。

我吓了一跳。

右手马上搁在短刀上。

时钟又敲了第二响。

第三夜

 六つになる子供を負ってる。

たしかに自分の子である。

ただ不思議な事にはいつの間にか眼が潰れて、青坊主になっている。

自分が御前の眼はいつ潰れたのかいと聞くと、なに昔からさと答えた。

声は子供の声に相違ないが、言葉つきはまるで大人である。

しかも対等だ。

 左右は青田である。

路は細い。

鷺の影が時々闇に差す。

「田圃へかかったね」と背中で云った。

「どうして解る」と顔を後ろへ振り向けるようにして聞いたら、

「だって鷺が鳴くじゃないか」と答えた。

 すると鷺がはたして二声ほど鳴いた。

 自分は我子ながら少し怖くなった。

こんなものを背負っていては、この先どうなるか分らない。

どこか打遣ゃる所はなかろうかと向うを見ると闇の中に大きな森が見えた。

あすこならばと考え出す途端に、背中で、「ふふん」と云う声がした。

「何を笑うんだ」

 子供は返事をしなかった。

ただ

「御父さん、重いかい」と聞いた。

「重かあない」と答えると

「今に重くなるよ」と云った。

 自分は黙って森を目標にあるいて行った。

田の中の路が不規則にうねってなかなか思うように出られない。

しばらくすると二股になった。

自分は股の根に立って、ちょっと休んだ。

「石が立ってるはずだがな」と小僧が云った。

 なるほど八寸角の石が腰ほどの高さに立っている。

表には左り日ケ窪、右堀田原とある。

闇だのに赤い字が明かに見えた。

赤い字は井守の腹のような色であった。

「左が好いだろう」と小僧が命令した。

左を見るとさっきの森が闇の影を、高い空から自分らの頭の上へ抛げかけていた。

自分はちょっと躊躇した。

「遠慮しないでもいい」と小僧がまた云った。

自分は仕方なしに森の方へ歩き出した。

腹の中では、よく盲目のくせに何でも知ってるなと考えながら一筋道を森へ近づいてくると、背中で、「どうも盲目は不自由でいけないね」と云った。

「だから負ってやるからいいじゃないか」

「負ぶって貰ってすまないが、どうも人に馬鹿にされていけない。

親にまで馬鹿にされるからいけない」

 何だか厭になった。

早く森へ行って捨ててしまおうと思って急いだ。

「もう少し行くと解る。

――ちょうどこんな晩だったな」と背中で独言のように云っている。

「何が」と際どい声を出して聞いた。

「何がって、知ってるじゃないか」と子供は嘲けるように答えた。

すると何だか知ってるような気がし出した。

けれども判然とは分らない。

ただこんな晩であったように思える。

そうしてもう少し行けば分るように思える。

分っては大変だから、分らないうちに早く捨ててしまって、安心しなくってはならないように思える。

自分はますます足を早めた。

 雨はさっきから降っている。

路はだんだん暗くなる。

ほとんど夢中である。

ただ背中に小さい小僧がくっついていて、その小僧が自分の過去、現在、未来をことごとく照して、寸分の事実も洩らさない鏡のように光っている。

しかもそれが自分の子である。

そうして盲目である。

自分はたまらなくなった。

「ここだ、ここだ。

ちょうどその杉の根の処だ」

 雨の中で小僧の声は判然聞えた。

自分は覚えず留った。

いつしか森の中へ這入っていた。

一間ばかり先にある黒いものはたしかに小僧の云う通り杉の木と見えた。

「御父さん、その杉の根の処だったね」

「うん、そうだ」と思わず答えてしまった。

「文化五年辰年だろう」

 なるほど文化五年辰年らしく思われた。

「御前がおれを殺したのは今からちょうど百年前だね」

 自分はこの言葉を聞くや否や、今から百年前文化五年の辰年のこんな闇の晩に、この杉の根で、一人の盲目を殺したと云う自覚が、忽然として頭の中に起った。

おれは人殺であったんだなと始めて気がついた途端に、背中の子が急に石地蔵のように重くなった。

做了这样一个梦

我背着一个六岁的小孩。

那的确是自己的小孩没错。

只是不知何时小孩的双眼竟瞎了,且变成个乳臭未干的小鬼头。

我问他,眼睛什么时候瞎的,他回说,好久好久以前就瞎了。

声音的确是小孩的声音,讲话口调却像大人一样。

而且态度跟我同等。

两旁都是青嫩稻田。

小径很窄。

偶尔可见鹭鸶影在黑暗中掠过。

「到稻田小径了吧。

」背后传来声音说道。

「你怎么知道?

」我回头问他。

「不是有鹭鸶在叫吗?

」他答。

果然,鹭鸶叫了两声。

虽是自己的孩子,我却感到有点恐怖。

背着这么个东西,往后的路怎么走?

正想找个地方丢了算了,黑暗中恰好隐约可见一座大森林。

刚考虑起那或许是个好地方,背后突然传来:

「嘿嘿!

「笑什么?

小孩不回答,只是问道:

「爸爸,重不重?

「不重。

「不久就會變重喔。

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我默默地以森林为目标向前走着。

只是田间小径蜿蜒曲折,怎么走也走不出去。

不一会儿,眼前出现两条叉径。

我站在叉径口,稍事休息。

「这里应该有块石碑。

」小鬼头说。

果然有块及腰的八寸角石耸立在路间,上面写着:

「左边日洼,右边堀田原。

」明明是夜晚,石上的鲜红大字却看得很清楚。

颜色类似蝾螈腹部的红色。

「往左边吧!

」小鬼头下了命令。

朝左一看,方才见着的森林黑影,正在上空黑腾腾地彷佛要压落下来。

我有点犹豫不决。

「不必顾虑了。

」小鬼头又开口。

我只好无奈地迈向森林方向。

心中暗忖,这小瞎眼的怎么料事如神。

一直线地快走近森林时,背后又说话了:

「瞎眼真不方便呢。

「有我背着你,哪里不方便?

「让你背着真是不好意思。

不过瞎眼的会被人看不起,尤其连父母都会看不起,所以不行哪!

听后,我真得感到很厌烦。

还是快到森林里把这小鬼给丢了算了,于是我加快脚步。

「再走一会儿你就知道了……那天也刚好是这样的夜晚吧。

」背后在自言自语。

「什么?

」我粗鲁地问。

「还问什么?

你不是心里明白?

」孩子嘲弄似地回答。

他这么一说,我也感到自己好像明白。

只是不太知道详情。

只感到好像也是这样的夜晚。

也感到再往前走的话,就会万事明白了。

更感到若真万事明白的话,可了不得,所以得在还不明白时早点丢了这个孩子,这样才能安心下来。

我又加快了脚步。

雨已下了一阵子。

小径更加昏暗了。

我专心一意地往前走。

只是背上黏着一个小鬼头,而且这个小鬼头像一面镜子,能把我的过去、现在、未来,即便再些许的事实也能一览无遗地全照出来。

不仅如此,这小鬼头又是自己的孩子。

且是个瞎子。

着想着,越想越觉得受不了。

「就是这里!

就是这里!

就是那杉树根处!

雨中,小鬼头的声音清晰响亮。

我不自觉地停住脚步。

原来不知何时我们已身置林内。

约两公尺前那个黑东西,看起来的确像是小鬼头所说的杉树。

「爸爸,是在那杉树下吧?

「嗯,是的。

」我不由自主地这样回答。

「是文化五年(1808)辰年时吧?

想想,好像真是文化五年时。

「今年正好是你杀了我满百年了呢!

我一听到这句话,脑中突然浮现出,在一百年前的文化五年那年,也是在这样的夜晚,在这株杉树下,我曾经杀死过一个盲目人的情景。

当我醒悟到原来自己是个杀人犯时,背上的孩子,立刻像一尊地藏菩萨石像般异常沉重起来。

第四夜

 広い土間の真中に涼み台のようなものを据えて、その周囲に小さい床几が並べてある。

台は黒光りに光っている。

片隅には四角な膳を前に置いて爺さんが一人で酒を飲んでいる。

肴は煮しめらしい。

 爺さんは酒の加減でなかなか赤くなっている。

その上顔中つやつやして皺と云うほどのものはどこにも見当らない。

ただ白い髯をありたけ生やしているから年寄と云う事だけはわかる。

自分は子供ながら、この爺さんの年はいくつなんだろうと思った。

ところへ裏の筧から手桶に水を汲んで来た神さんが、前垂で手を拭きながら、

「御爺さんはいくつかね」と聞いた。

爺さんは頬張った煮〆を呑み込んで、

「いくつか忘れたよ」と澄ましていた。

神さんは拭いた手を、細い帯の間に挟んで横から爺さんの顔を見て立っていた。

爺さんは茶碗のような大きなもので酒をぐいと飲んで、そうして、ふうと長い息を白い髯の間から吹き出した。

すると神さんが、

「御爺さんの家はどこかね」と聞いた。

爺さんは長い息を途中で切って、

「臍の奥だよ」と云った。

神さんは手を細い帯の間に突込んだまま、

「どこへ行くかね」とまた聞いた。

すると爺さんが、また茶碗のような大きなもので熱い酒をぐいと飲んで前のような息をふうと吹いて、

「あっちへ行くよ」と云った。

「真直かい」と神さんが聞いた時、ふうと吹いた息が、障子を通り越して柳の下を抜けて、河原の方へ真直に行った。

 爺さんが表へ出た。

自分も後から出た。

爺さんの腰に小さい瓢箪がぶら下がっている

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